慶南大学校 国際文化学科4年 寺沢茉莉 <2号 2023年5~6月>

はじめに

韓国の生活が始まってはやくも4ヶ月目に突入しています。生活していて、韓国の黄砂のひどさを、身をもって実感しました。対策としてのど飴をなめることが多くなるので自分の好きな飴をいっぱい持ってくることをおすすめします。

今回の定期報告では、前期後半の学校生活や夏休みの過ごし方、その他私生活について報告していきたいと思います。

一時帰国に必要な手続き

私は、私情で5月末に短期間一時帰国をしました。空港まではマサン駅から直通のリムジンバスが出ているので簡単に行くことができました。

一時帰国する際は、県立大学への報告は勿論、慶南大学側へも外国人臨時帰国申請を提出も必要です。この申請は留学生センターで申請用紙を受け取り、留学生センターにいる先生と寄宿舎のC棟にある機関から印鑑をもらい提出しなければなりません。留学生センター等は平日しか開いていないので、早めの準備をするのが安心です。また寄宿舎へも外泊申請をしなければなりません。

韓国において外国人登録を行った場合、在留期間内に韓国から出国、再入国する日本人は出国前に管轄の出入国管理事務所で再入国許可書を取らなければならないという情報もあったのですが、2022年4月から出国日から1年以内に入国する場合は再入国許可書の所得は不要となっていて、私の今回の一時帰国の場合許可書は免除になりました。ただ、今後変更もあり得るので定期的に在釜山日本国総領事館から情報収集しておくと良いと思います。

また空港での手続きをスムーズに行うためにしておいたほうが良いことが2つあります。1つは日本に帰国したときに使うビジットジャパンで、もう一つは韓国に入国したときに使うQコードです。ビジットジャパンとは、日本の空港での入国審査と税関申告をウェブ上でできるものです。手続きが完了するとQRコードが出てきます。行ったことがない空港だとWIFIにすぐに接続できなかったりSIMカードに手こずったりするとQRコードがすぐに出せないので、事前の手続きでQRコードが出たらスクリーンショット等をして写真として残しておくと空港でスムーズに手続きできます。Qコードも全く同様のもので、同じように用意しておくと便利です。

また私たち交換留学生は外国人登録書を持っているので、韓国入国の際は日本人等外国人が通るところではなく、韓国国民の人が通るところから入国できます。

金海国際空港
図1 金海国際空港
金海国際空港への直通リムジンバス
図2 金海国際空港への直通リムジンバス

試験の方法

前期には、中間考査と期末考査の2つの試験がありました。

前回の報告にあるとおり、私が取っている講義は韓国語の読み書き・会話・文法の中級の3講義に加え、「日本人の生活と文化」という講義です。それぞれの講義の試験について書いていきます。

外国人向けの韓国語中級の試験は主に教科書の内容を中心に問題が作られています。そのため教科書の内容をしっかり理解して使えるようになっていれば問題ないです。特に作文のテストや対話のテストではその場で文を作らなければならないので少し難しいですが、とても自分の力になります。

「日本人の生活と文化」という講義は、中間と期末の考査でテストがありました。それまでの内容理解を図るもので、これも講義内容をしっかり理解し教科書で復習すれば大丈夫でした。またその他にレポートの提出がありました。参考として今学期のレポート課題を紹介すると、日本三大祭りに関するレポート(Wordで3枚以上)でした。講義の中でレポートの書き方やポイント、注意点なども紹介してくれるので、それを参考にして書きました。ただ勿論全て韓国語で書かなければならなかったのでかなり時間はかかりましたが、とても韓国語の勉強になりました。その上日本についての理解も進み、同時に韓国の特徴についても知ることができました。韓国の様式でレポートを書くことが初めてだったので、最後に教授にレポートの書き方の添削もお願いしました。教授も忙しいにもかかわらず快く受け入れてくださり、丁寧に解説もしてくださったのでとても勉強になりました。

夏休みの部屋・生活

夏休みは期末考査が終わったらすぐ始まります。夏休みは1日6600ウォンで寄宿舎にすむことができます。そのため6月頭に寄宿舎に何日間住むのか、いつ帰国して韓国に帰ってくるかの調査があるので、夏休みの計画は早めに立てておかなければなりません。その後夏休みに入る前に、日数分の寮費を払います。これも現金で払わなければなりませんでした。

夏休みになると部屋の移動があります。期末試験の次の日にあるので忙しかったです。夏休みも同様2人1部屋ですが、同室の人は夏休みに寄宿舎で過ごす日数が近い人同士で組まれます。そのため同室の人は国籍関係なく組むことになります。私は中国の方と一緒に住んでいます。一緒に生活していると生活習慣や食習慣の違いなど驚くことが多いですが、それも文化の違いが見られてとても楽しいです。違う国籍の人と一緒に暮らすことは滅多にないので、とても良い経験ができます。

また夏休み中は学食が昼食しか無く、寄宿舎下のコンビニも平日の昼間しか営業しなくなるので食事が少し大変になります。

夏休みに一時帰国する人は、部屋の荷物を全て預けて部屋を出なければなりません。荷物保管は寄宿舎にお願いできますが、1人3つまでとなっています。荷物保管のための段ボール販売もあります。私はその段ボール2箱とキャリーケース1つを預ける予定です。寝具についても、クリーニングと保管が寄宿舎のB棟で申請できます。

その他(学食・寄宿舎について)

前回の報告で、学食は毎食4500ウォンを現金で払わなければならないと書きましたが、入り口の脇にあるキオスク(自動券売機)で食券を海外カードでも買うことができることが分かりました。ただ、私たち交換留学生は寄宿舎の費用は払っていますが学食費は払っていないので、寄宿舎生の食事は買うことができません。そのため2階の学食で朝食と夕食は食べられません。ただ1階は夕食の時間まで空いているので、お昼は2階の学食で、夕食は1階の学食で食べていました。

寄宿舎に居て少し大変だったのが、建物の管理のため夏休み前あたりから工事や消毒があることです。5月中旬には寄宿舎全体の消毒があり、消毒をする間3時間以上外にいなければなりませんでした。そのほか夏休みに入ってからは、外装補修工事や水・お湯の断水があります。大変ですが、寄宿舎の管理の方から随時知らせがあるので見逃さないように注意していれば大丈夫です。もし心配なことがあれば、管理の方に個人的にメッセージすればいつでも良く対応してくれるので安心です。

最後に

韓国に来てから4ヶ月過ぎ、留学生活を充実させるには目的意識が大切だと感じています。食事をするにも文化の違いを見つけることを目的にしたり、韓国人の友人と話すときは講義で習ったことを意識しながら自然な表現ができるように話すことを目的にしたり、小さなことでも目的を持って生活することで、それを達成する度に自分が成長したことを実感できるように感じます。1日に1つは自分の小さな成長を見つけられるように目的を持って生活することが大切だと思います。

また慶南は釜山に近いので、旅行にも行きやすかったです。バスのみで簡単に行けます。釜山にも良いところがたくさんあるので、夏休みや少し時間がある時に行ってみると楽しいと思います。バスや電車の乗り方などは「NAVERマップ」を使えばすぐに分かるので、アプリを入れておくことをおすすめします。

金海国際空港
図3 釜山旅行の様子
ボードゲームカフェの様子
図4 韓国の友人とボードゲームカフェ