釜山大学校 国際文化学科4年 田中碧 <最終号 2022年11~12月>

はじめに

 長いと思っていた10ヶ月間の留学が終わりました。今回の定期報告では11月、12月の過ごし方と留学を終えてみて感じたことについて書いていきます。

期末テスト

 12月に期末テストが行われました。韓国に来てから4回目の試験期間でしたが、学生たちのやる気の高さに毎回圧倒されます。
 今回の期末では日本の歴史と文化、基礎英語のみ期末試験が行われました。韓国文化の理解ではプレゼンテーション、装飾具の歴史ではポートフォリオの作成を行いました。PNU WILLは3週に1回くらいのペースで発表があったので期末テストはなしでした。 期末試験は中間とほとんど形式に変化はありませんでした。しかし、10月は韓国の祝日が多く、補講が全て12月に行われたため、期末の範囲がかなり広くなってしまいました。試験のギリギリまで授業を行い、すぐ試験だったので準備期間が短かった分、中間テストよりも大変でした。
 韓国文化の理解のプレゼンテーションは「韓国での生活を通して感じた韓国文化3つ」について5分間台本なしで発表するというものでした。これまで台本を持たずに発表したことがなかったため、しっかり練習して挑みました。台本を丸ごと覚えずに流れと重要なキーワードだけ暗記する方法で準備したので文章が飛んでしまうことなどもなく無事に終えることができました。韓国文化の理解では期末プレゼンテーションとは別に授業内容に沿ったプレゼンテーションの課題もあったので12月は準備が大変でしたが、苦手な発表を無事に終えることが出来たので、自信がつきました。

退寮・帰国準備

退寮
 寮は継続して住む申請を行わなかった人は決められた退寮日に部屋のチェックを受けてカードキーの返却をしなければなりません。部屋のチェックは荷物をすべて整理した後に、写真撮影が行われます。試験が19日に終了して21日が退寮日だったため、かなりバタバタしました。
 夏に一時帰国したり、家族が荷物を持って帰ったりしてくれていたのでEMS(国債スピード郵便)で送る荷物は段ボール1つだけで足りました。
 部屋のチェックは下の写真のような感じで自分の名前を記入した退寮申請書と部屋の写真を一緒に撮ります。わたしはルームメイトと同じ日に退寮だったので手分けして掃除しました。普段から掃除はしていましたが、細かいところまでチェックされるので思っていたより時間がかかりました。

寮の写真
寮の写真

退寮の時に提出した写真の一部です。個人情報の部分だけ隠しています。

帰国準備
 コロナ対策も緩和され、帰国前にやらなければならないこともかなり減りました。
2022/12/30の帰国の際には
① ワクチン接種証明書(英文)
② VISIT JAPANの登録(日本入国用)
の二つのみ事前準備が必要でした。ワクチンの接種証明書はパソコンで出力できないため、直接保健所に行く必要があります。釜山大学校から一番行きやすい保健所は금정구보건소(金井区保健所)です。

卒業論文の提出と卒論発表会

 4年次の留学ということもあり、卒業論文をどうやって作成しているのか聞かれることが多かったので卒業論文の作成から提出、卒論発表会までの流れを書いておきます。
 留学先で卒業論文を執筆する際に事前に確認しておかなければならないことは、専門演習の単位を取得できるのか、論文の提出を代理で頼める人がいるのか、卒論発表会へはオンラインの参加で問題ないのかの三点です。
 留学に行く前に一年間の留学であること、留学先で卒業論文を執筆して、帰国後そのまま卒業する予定であることをゼミの先生、グローバルセンター、教務部門に伝えていました。ゼミの先生には専門演習への参加方法をオンラインにしていただき、教務部門の方には県立大学以外で取得した単位を前期分のみ変換してもらえるように連絡していました。
 卒業論文の題目届けと最終提出は直接行わなければならなかったので、同じゼミの友人たちが代理で行ってくれました。代理提出であることは事前に学部事務室に連絡しておかなければなりません。自分一人では絶対に卒業論文の作成から提出まですることができなかったので、ゼミの友人と先生にはとても助けられました。
 最終発表会はオンラインでの開催だったので、無事に参加することができました。卒論制作のスケジュール管理はもちろんですが、それだけでなく提出する際の段取りや卒論発表会等、直接出席できないことを連絡したりするなど先を見据えて計画を立てなければなりません。分からないことがあるときにはすぐに連絡を取り、不安な点を残さないようにすることをお勧めします。

寮の写真
卒論を提出した後に写真を送ってくれました!

1年間の留学を終えて

 来たばかりの頃はまだまだ時間があると感じていましたが、終わってみると本当にあっという間の10か月間だったなと感じています。留学が始まってすぐの頃はコロナ禍もあり、久しぶりの韓国でとても不安だったのを思い出します。ですが、時間が経つにつれ、友人もでき、韓国での生活が楽しくなりました。
 日本で韓国語の勉強をしていましたが、韓国で過ごした一年間はアウトプットの機会が多かった分、実践的な韓国語を学ぶことができました。また、日本では知らなかったような単語を実際に会話の中から学ぶことで、単語の持つ意味をその場で理解することができました。日本にいる間は韓国語で会話する機会があまりありませんでしたが、留学に来てからは友人との会話だけでなく、生活に必要な手続きや契約も韓国語で行うので、「少し不安だったけど出来た!」という小さな成功体験を積み重ねることで自信に繋がりました。
 4年生で留学に行くべきなのかたくさん悩みましたが、結果的に行ってよかったと感じています。この留学を通して学んだこと、楽しかった思い出を糧に今後も自己成長につながることに挑戦していきたいです。

寮の写真
寮の写真