釜山大学校 国際文化学科4年 田中碧 <4号 2022年9~10月>

はじめに

 中間試験も終わり、留学も終わりに近づいてきました。今回の定期報告では後期が始まってからの過ごし方について書いていきたいと思います。

2学期スタート

 韓国では9月から二学期が始まりました。今回の定期報告では、二学期に履修した授業に関する内容と中間試験について書いていこうと思います。

2学期の履修科目

 定期報告3号で申請した科目について書いたのですが、実際に授業を聞いてみてどのような内容なのかを書いていきます。

① 日本の歴史と文化
 日本史の授業です。韓国の教科書に従った歴史の授業ではなく、中国の歴史書をもとに客観的に日本の歴史の流れを学ぶことができます。日本で習った歴史とは違う点が多く、分からない部分があれば直接質問をすることもできます。教授が歴史の内容一つ一つを多くの視点から見たうえでしっかり理解されている方だというのが伝わる授業で、聞いていてとてもためになります。おすすめの授業です。

② 韓国文化の理解
 留学生向けに開講されている授業です。韓国人の常識にあたる文化を学んでいます。歴史、生活習慣など幅広い文化を学ぶことができます。外国人学生同士で韓国文化について討論する機会もあり、いろいろな考え方を知る良い機会になっています。

③ 装飾具の歴史
 実習の授業です。金属工芸を実際に行う授業で、前半はワックスを使ってアクセサリーを作っています。初めてやることばかりでまだ慣れませんがとても楽しいです。

④ PNU WILL
 英語を実践的に使う練習をする授業です。会話練習とエッセイの作成を行います。普段使う機会のない英語を使って学生同士でコミュニケーションをとることができるので楽しいです。教授がいつも明るく話しかけてくださるので英会話へのモチベーションが上がりました。

⑤ 基礎英語
 英語の基本的な文法を学ぶ授業です。大学2年生以降、英語に触れる機会が少なかったため、基本を学べる授業を申請しました。本来は交換留学生向けに開かれていない授業ですが、学校に直接問い合わせて受講できるようになりました。

履修科目の写真

中間試験

 今回の中間試験は、日本の歴史と文化、韓国文化の理解、基礎英語の3教科のみでした。
 日本の歴史と文化は歴史の流れを記述する形式だったので、時代の流れに合わせて重要な出来事や人物を整理しました。A3サイズの試験紙に対して問題数がかなり少なく、長文の筆記が必要だったため、語彙力がまだまだであることを痛感しました。期末は中間と同じ失敗を繰り返さないように歴史の整理と合わせて、語彙も把握できるようにしたいと思います。韓国文化の理解は穴埋めと記述形式だったので、教科書を読み込んで重要な単語を暗記していきました。基礎英語は基本的な英語の文法を再確認して試験に臨みました。
 試験がなかった教科は中間試験の代替課題がありました。装飾具の歴史ではワックスを用いて作成したアクセサリーの制作過程をまとめたポートフォリオを提出しました。はじめてポートフォリオを作成したので、韓国語でどのように作成すればいいのかを検索しながら作成しました。
 PNUWILLでは英語のエッセイ課題が出ました。テーマは学生の住まいで最も良いのはどこか?(実家、寮、一人暮らしの中から選択)でした。身近なテーマに関するエッセイだったので、楽しみながら作成することができました。

ポートフォリオの写真

装飾具の歴史の授業で提出したポートフォリオの一部です。

TOPIKの受験

 TOPIKの受験に関して書くのを忘れていたため、今回の号で書きたいと思います。私は7月に釜山大学校の言語教育館で受験しました。試験は年3回あるので、自分の受けやすいタイミングで受験してください。受験申請が受験日の1ヶ月前ととても早いので申請期間を逃さないように注意してください。
 参考までに私が受験した第83回の申請の流れを書いておきます。

試験申し込み期間 2022.05.24 (火) ~ 2022.05.30 (月)
試験日 2022.07.10 (日)
成績発表 2022.08.18 (木)

 受験申請の日は申請開始時間の10時からサイトに接続しようとしたのですが、接続しようとする人がとても多く1時間半ほどかかりました。受験会場は釜山大学校の言語教育館が寮から徒歩5分ほどで一番近いです。

TOPIK申請サイト
https://www.topik.go.kr/TWMAIN/TWMAIN0010.do

 2年生の時に6級を取得してから受験していなかったのですが、前回に比べて成績が上がっていたのでとても嬉しかったです。

留学先での卒業準備

就職活動

 就職活動に関しての内容を書くか悩んでいたのですが、来年以降留学する人の参考になればと思い、書いてみようと思います。
 就職活動は釜山大学校への留学が決まった大学3年生の10月から始めました。はじめは何から始めればよいのかわからなかったので、合同説明会などにオンラインで参加しながらどういう職種を希望するべきか考えていました。インターンに参加するか悩みましたが、出国まで4か月しかない中でインターンに参加するよりは説明会に参加するほうが効率が良かったため、インターンには参加していません。またこの段階で業界ごとの志望理由、自己PR、就職活動の軸、大学生活で頑張ったこと等、頻出の質問に対するざっくりとしたキーワードをまとめ、書類選考の際に悩まないようにしていました。
 12月ごろから面接を受けはじめて、6月に第一志望の企業から内定を頂きました。私は留学しているため、面接の際に会社に訪問することができないということをできるだけ早く伝えるようにしていました。対面での面接が必須で諦めた企業も多かったです。
 留学中に面接を受けるのは準備時間の確保の面でとても大変でしたが、自己管理の練習として良い経験になりました。来年以降、同じように留学中に就職活動をしようと考えている方がいたらできるだけ早く何をすべきか整理することをお勧めします。頑張ってください!

休日の過ごし方

 後期に入ってから日本から友人が来てくれたり、家族が遊びに来たりとコロナ流行前のような日常が戻ってきつつあります。前期は日本に帰れないことを心細く感じることもありましたが、現在は自由に行き来できるようになった分気持ちが楽になりました。
 前期は就活でまとまった時間が取れなかった分、後期はいろんな場所に行きたいと思っています。9月末には同じ時期から留学に来ている友人三人とカンルン旅行に行ってきました。カンルンは韓国の北東に位置する都市で、釜山からはソウルを経由しないと行けません。長旅でしたが町の人たちがとてもあたたかく、いい思い出になりました。ドラマ「トッケビ」の撮影地にも行ってきました。想像以上に綺麗だったので、ぜひ直接見てもらいたいです!

駅の写真
トッケビのロケ地の写真

天気もとてもよく、旅行日和でした!右側の写真がドラマ「トッケビ」の撮影地です。

 10月は二回目の大邱に行ってきました。カワウソと触れ合える小さな動物園に行きました。生まれて初めてカワウソを見たのですが、とてもかわいかったです!

大邱の写真
カワウソの写真

大邱は釜山から近いので片道7700₩(汽車ムグンファ号)で行くことができます。

おわりに

 あっという間に時間が過ぎて留学生活も残すところあと2か月ほどになりました。後期は韓国の学生と授業を聞く機会が多く、新しい友人にも出会うことができたので日本に帰るのが少し寂しいです。残りの時間をしっかり楽しんで帰りたいと思います。