慶南大学校(2017年度交換留学生)国際文化学科3年 山口日菜乃<4号 2017年9~10月>


関連ワードで検索する

大学生活

 長いようで短かった夏休みも終わり、慶南大学校も2学期に突入しました。今年は12月第3週目に期末考査があって24日から冬休みが始まります。日本は4月から新学期が始まるところが多いですが、韓国は3月から新学期が始まります。そのため私にとっては今学期が留学生活最後の学期になります。
 最後の学期をいかに充実した学期にするかに関して夏休みの終わりごろに立てた目標は「"留学生"らしい大学生活を送らない」でした。つまり、留学生だから...といって甘えないで、できるだけ韓国人学生と同じように大学生活を送るということです。1学期を振り返ってみて、1学期は留学生のための韓国文化体験プログラムなどにも積極的に参加し、日本人やほかの国の友達と一緒に遊んだりすることが多かったのですが、韓国人と交流する機会は思ったより無く、1年生の時に参加した語学文化研修の延長のような感じがして何か物足りなさを感じていました。もちろん、韓国文化体験プログラムに参加することで新しいことを知ることができるのですが、個人的には、せっかく韓国に留学に来たのだから、韓国人学生の日常を体験したいと思い、2学期の目標をこのように設定しました。
 授業に関しても、先生によっては留学生だからほかの学生と同じように課題を出したらきついだろうと韓国人学生とは違う留学生用の課題を出そうかと気を遣ってくれたり、日本語教育の発表を日本語でしてもいいよと言ってくれたりしましたが、できれば韓国人学生と同じ条件でしたいということを伝えしました。韓国の大学は相対評価なので韓国人学生と同じ条件で課題や発表をすると、授業評価の面で不利になるかもと思ったのですが、韓国人学生の発想や発表スキルなどたくさんのことを学ぶことができ、より充実した授業になったように思います。
 また、授業以外の空き時間には同じ授業を聞いているメンバーで集まってグループ課題をしたり、しゃべったり、一緒にご飯を食べたりすることが多くなりました。1学期よりも誘ってもらうことが増えて嬉しいです。また、夏休みに通っていた塾で知り合った友達などにもたまに連絡を取って遊びに行ったりしています。

時間割


学期の時間割
 2学期は1学期よりも3単位多く、全15単位を申請しました。受講申請などについては定期報告1号で詳しく説明しているので参考にしてみてください。1学期は先生が受講申請を手伝ってくれますが、2学期は自分でパソコンを使ってしなくてはいけません。韓国の大学は、授業申請は早い者勝ちなので授業申請開始前にパソコンの前に座って準備をして待ちました。幸い、履修したかった授業は定員オーバーにならず希望通り取ることができました。ただ、取りたかった授業のうち1学期にしか開講されない授業があり、取ることができなかったのが悔しかったです。そうならないために、1学期の受講申請の時に2学期の時間割も一緒に決めておくといいと思います。
 2学期に申請した授業は以下の通りです。

・日本語教科教育論...日本語教育に携わるための基礎からどうやって教えれば学習者が理解しやすいかなどについて学ぶことができる授業です。毎回、教科書の決められたページを各自学生がわかりやすくまとめて発表するという形で授業が行われます。日本語で書かれた教科書を使うのですが、発表はすべて韓国語です。また、担当になった部分は教科書をすべて韓国語訳してから、要約文、PPTを作って発表に臨みます。個人的には、韓国人の発表スキルの高さとPPT制作技術に驚きました。日本語教師を少しでも考えている人にぴったりの授業だと思います。

・日本語教育総合設計II...1学期に聴講していた授業の先生が、日本語教師を考えているなら受講してみたらどうかと勧めてくれました。主な内容としてはグループに分かれて韓国の日本語教育に使う教材を作ります。私たちのチームは韓国の昔話を日本語で翻訳し、劇の台本を作っています。韓国人学生が翻訳した台本をネイティブチェックするのですが、昔話なので昔の表現がたくさん出てきたり、登場人物のキャラクターに合った口調に直したりするのが、思ったより難しいです。ほかのメンバーたちと、一つの表現について何十分も話し合って決めることもあります。韓国人にしかわからない韓国語の微妙なニュアンスと日本人にしかわからない日本語の微妙なニュアンスをお互いに伝えあい試行錯誤しながら作業をしています。この授業は毎週講義室に行って授業を聞くのではなく、集まれる時に集まって作業をする授業なので、授業を聞くよりももっと韓国人と話ができる + 日本語を見なおす機会にもなるので好きな授業のうちの一つです。

・日本人の生活と文化...授業名通り日本人の生活や文化について学びます。たまに知らなかったことなども出てきて面白いです。この授業は日本語教育学科の授業ではなく、いろいろな学科から80人近くが履修しています。日本語教育学科でない人も、こんなにたくさんの人が日本文化に興味を持ってくれているんだと思うとうれしいです。試験に関しては韓国語での記述問題が多いので日本人がとても有利ということはないです。

・言語と言語生活...韓国人が母国語である韓国語を言語学的視点から学ぶ授業です。1学期に、韓国語について学ぶ留学生用の授業を取っていたのですが、それとは比べ物にならない程難しいです。韓国語の文法はわかっていることを前提に、方言や放送言語、語源、言語をよりよく使うためには何に気を付ければいいのかなどについて学びます。韓国語言語学を学んでみたかったので難しいですが、毎回新しい発見があって面白いです。手書きのレポート提出や発表などもあります。

・古典文学の理解...韓国語の古典文学について学ぶ授業で、2学期唯一の外国人クラスの授業です(留学生用の授業とはまた別です)。昔から古典が好きで、韓国語の古典をどうしても学びたくて受講しました。古典の授業は韓国人クラスと外国人クラスの2つがあり、外国人用クラスが準備されている授業に関して外国人は必ずそのクラスを受講しなくてはなりません。外国人クラスなので進度はとても遅いですが、ずっと勉強したかった古典を学ぶことができて幸せです。先生は中国の方なのですが、小さいころから韓国語を学ばれていて、授業もすべて韓国語で行われます。古典を学んでも使うことないし...と思われるかもしれませんが、ハングル検定2級には古典の表現などもたくさん出てきます。私が今回11月にハングル検定2級を受験したのですが、2級の勉強をするにあたってこの授業で出てきた表現などもたくさん出てきたのでとても役に立ちました。古典の表現をある程度勉強すると古典文学が読めるようになってくるので、図書館で本を借りて読んだりしています。

お祭り

 秋はお祭りが多い季節です。私は、晋州南江灯籠祭りと馬山カゴパ菊祭りに行ってきました。お祭りの内容に関しては先輩方の定期報告とゼミのブログで詳しく紹介しているので省略します。
 今回、菊祭りは知り合いの家族と一緒に行ったのですが、会場に着くと入り口に人だかりができていました。今年から開場と祭りが終わる時間が変わっていたそうですが、運営側がしっかりと伝達していなかったため、それを知らなかった人々が会場に着いたのに入れず怒っているようでした。人々がお祭りの運営の人に向かって「去年まではこんなに早く閉まらなかったのになんで9時半に閉まるんだ」「インターネットでちゃんとお知らせができていないじゃないか」など大声で文句を言っていました。時間が経つにつれて文句を言う人がだんだんと多くなって、しまいには一緒に来た知り合いの奥さんも、一言言ってやらなきゃ気が済まないといって10分くらい文句を言っていました。もし私が1人で行っていたら、仕方ないから明日また来よう...となっていたと思うのですが、やはり韓国人は自分の感情をストレートに、素直に伝える人が多いのだと感じました。異文化を感じることができて楽しかったです。菊祭りは後日、日を改めて行きました。

結局その日は入れなかった菊祭り

ハングル検定

 11月12日日曜日に第49回ハングル検定の2級を受験してきました。私は金曜日に授業がないため週末にハングル検定を受けるためだけに日本に一時帰国してきました。正式な結果発表はまだなのですが、解答の発表があったので持ち帰った問題用紙を照らし合わせて自己採点をしてみました。その結果、筆記46点、リスニング34点の計80点で合格ラインには届いていました。あとはマークミスがないことを祈りつつ結果を待っているところです。このままいくと次の目標は1級合格となるのですが、1級は段違いに難しいのでまだ1級合格を目標にすると言えるレベルですらないのが現状です。そこで、大学4年間の集大成として来年の11月のハングル検定で1級を受験したいと思っています。今から1年間一生懸命準備をして万全な状態で臨みます。
 また、留学中に検定を受けることに関して人それぞれいろいろな意見があると思います。留学中は机にかじりついていないで外に出て人とたくさん交流したほうがいいと考える人も多いと思います。私もそう思います。だから私も今回1日中机にかじりついたりはしないようにしていました。もちろん検定がすべてではありませんが、私は検定を受けることで自分の語学力がどれくらい伸びたかが目で見てわかるし、順を追って検定を受けていくことで自分が達成すべき小さな目標ができるので好きです。留学される方は、留学に行ってから自分の空き時間を見て受けるかどうか判断してもいいのではないかと思います。

ほかの検定を受けに釜慶大学校へ

おわりに


釜山も行きました
 9、10月は忙しかった2か月間であったように思います。9月は新学期になり新しい授業や環境に慣れるので精一杯でした。また、10月は中間試験、課題提出、検定などがあり結構バタバタしていたし、机についている時間も1学期よりかなり増えました。しかし忙しい中で友達と遊んだり、一緒にご飯を食べに行ったり、時間をやりくりすることができるようになりました。また、語彙が格段に増え、本を読んだり話を聞いたりすることに関して以前よりも楽にできているように感じました。個人的には充実した2学期のスタートが切れたのではないかと思います。留学生活も残りわずかとなってしまいましたが、毎日できるだけたくさんのことを吸収していきたいと思います。