食品業界の仕事を知る1day学習会


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2013年8月21日(水)「食品業界を知る1day学習会」として、株式会社シマヤの新田工場(周南市)を訪問させていただきました。

はじめに総務部の方から会社の歴史についての説明を受けました。
シマヤは味噌醸造業として明治23年に創業して以来123年の伝統ある会社です。昭和39年日本で初めて粉末の「だしの素」を開発、つゆやポン酢のほか、平成23年に東洋水産株式会社との業務提携によって開発されたレトルトの雑炊が販売されるようになるまでの歴史をうかがいました。


続いて、つゆやポン酢を生産する現場を見学しました。
白衣と帽子を身に付け、着衣のホコリの除去や入念な手洗いを行った後、加工の様子を見学させていただきました。つゆがビンに詰められる様子や、内容量やキャップの状態を確認する過程、自動で段ボールに詰められて出荷に備えるまでの一連の様子を見学することができました。



昼食後は、開発本部の商品開発部と技術開発部の方のお話をうかがいました。
雑炊の企画から開発までのお話を通して、どんな商品がどのような流れで開発されているかということに加え、市場の調査や衛生面など商品開発をする上で考慮すべき内容についても知ることができました。


五味識別検査という「甘い」「塩からい」などの味を感じる検査の体験もしました。5つの味をすべて識別できた学生は2名でしたが、経験と訓練によってできるようになるそうです。


技術開発部は、商品のパッケージの開発を行う部署です。だしの素という湿気に弱い食品の品質を保つこと、製品について必要な情報を法令に従って伝えること、消費者が使いやすいことといった機能をもつ包装にするための工夫について、実物を見せてもらいながら知ることができました。


次に、品質管理室の業務についての説明を受け、検査室の見学を行いました。「シマヤ品質」を維持するために行われている検査やお客様から寄せられるご意見への対応について知ることができました。検査室にはすべての製品のサンプルが賞味期限の1.2倍の期間保存されており、お客様からの問い合わせに対応できるように備えられています。さらに、日々製造される製品が無菌であることを確認するための検査方法や放射能を計測する機械についても説明していただきました。


質疑応答では、業務内容や製品について、開発を担当する方が今の仕事を選ばれた理由や仕事のなかで大変だと感じることについてなどの質問があり、そのひとつひとつに丁寧にお答えいただきました。

私たちが日常的に口にしているだしやつゆの開発をはじめ、食に関わる徹底した品質管理の様子について知るとともに、食品や調味料の市場といった食品業界全般についても学ぶことができました。

株式会社シマヤの皆さまには、貴重な機会を提供していただき、ありがとうございました。