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「欧米を知る公開レクチャー」第3弾

6月25日Y-ACTにて、「欧米を知る公開レクチャー」第3弾を行いました。
(お昼時間には同じ内容でランチトークを桜翔館1Fにて行いました。)

講師は、石田新一氏。(スペイン担当)
商社マンのOB,OGからなるNPO法人ABIC(特定非営利活動法人 国際社会貢献センター)より派遣された講師です。


 

今回は海外留学を考えている学生さんのために、海外での生活、主にスペインでの生活・文化について講義をしていただきました。
 

石田氏は大阪外国語大学卒業後、1973年に住友商事株式会社に入社し、ブエノスアイレス(アルゼンチン)、マドリッド(スペイン)、ブラッセル(ベルギー)、再びマドリッド(スペイン)の3カ国に計17年駐在し、63カ国を訪問された経験があるそうです。40年間の商社マン生活を送り、主として建設機械ビジネスを担当。グローバル化の時代だからこそ各国、地域の特性に適合したビジネス(本学で言う「インターローカル」)が大切だとのことです。

住友商事の建設機械ビジネスについて、全世界で従業員は6,200名、内日本人は約120人だそうです。磁場に根を下ろしたグローバルビジネスを展開しており、欧州でも建設機械ビジネスを展開。ちなみに駐在していた、首都マドリッド隣のAlcala de Henaresl にあった像と同じものがなんと山口で滞在したホテルニュータナカにもあったのだそう!(写真下)



山口とスペインはつながりが深いのですね。
 

さて、スペインはどんな国でしょうか。
スペインと言えば、フラメンコ?闘牛?日本で言う、芸者、富士山と言ったイメージでしょうか。しかしカタルニアでは闘牛は禁止されており、闘牛に反対する人たちも多いのだとか。フラメンコやパエリアが嫌いな人もいる!?人口は4,719万人(外国人450万人、マドリッド328万人)で日本人はマイノリティとのこと。社会問題となっているのは、日本より低い出生率(1.35人)。また、高失業率。25歳以下の失業率はなんと57%。優秀な学生は割り切って、アメリカやEUに出て行くのだそうです。

また、失業率が高いわりには、浮浪者を街で見かけることはなく、レストランは人でいっぱい。車で出かける人も多く、休日は旅行者で空港はいっぱいだとか。その深刻さを感じさせられません。
 

スペインの歴史について、お話がありました。
BC218年 ローマ軍がイベリア半島の征服を開始しインフラを整備。
414年 西ゴート族(ゲルマン)が全てを破壊。
711年 イスラム(ウマイア朝)勢力がイベリア半島に侵入。
1492年 レコンキスタが終了。コロンブスが新大陸を発見。

日本との交流は、
1549年 フランシスコ・ザビエルが来日。
1600年頃 住友家「南蛮吹き」技術習得。
現在スペインに進出している日本企業は132社とのこと。
 

それでは、いかにしてスペインでの生活をエンジョイするか?
・石田氏のアパートは北向き。夏は快適ですが、冬は寒くなるとか。(南向きの家は反対)



・食材は豊富。こちらは石田氏の友人宅でのパーティでの食事。



・スポーツは、サッカー、テニス、ゴルフなどが人気だそう。
・芸術鑑賞は、美術、オペラ、舞踏など。石田氏は古典劇にはまっていたそうです。



・ファッションブランドは、ZARAなど。
・観光名所は以下の通りです!



サグラダファミリア



メスキータ
 

安全と治安については、どこにでも危険はあるので、気をつけている人は狙われにくいとのこと。石田氏は用心深いそうですが、一度電車ですりにあったのだとか。被害は回数券2ユーロですんだとのこと。財布は人が隣に座らないように左ポケットに、家の鍵は右ポケットの奥に入れておいたから回数券だけの被害ですんだのだそう。また、襲われても抵抗しないことが大切だそうです。

それでは、スペイン人ってどんな人たちでしょうか。
・女性の声はなぜかガラガラ。おしゃべりで声が大きい。
・奥さんが強い。
・個人主義。個性を尊重する。
・人生は楽しむためにある。週末の予定を必ず確認する。
・人生を謳歌するために働く。
・いつまでも男は男、女は女。年をとってもセクシー。
まとめると、おしゃべりでがさつだが、気がよくて親切な人たちなのだそうです。
 

ここで、グローバル人材育成についてのお話がありました。
「グローバル人材」という言葉は、この4~5年で頻繁に使われるようになりました。ボーダレスで世界中を舞台にして、世界と戦って勝たなければならないために、グローバル人材の必要性が高まりました。1991年に東西の冷戦が終わり、全てが資本主義に向かい、また、市場経済が世界中に広がり、ビジネスチャンスが拡大したためです。IT革命、中国等の新興国が市場参入。今の世の中、どこでも情報が取れる。英語が出来てインターネットがあればどこにいてもグローバル人材になれると、石田氏は言っておられました。
 

石田氏の挙げた事例①として、コマツエスパーニャの話をされました。
1993年 経営破綻したコマツ建機代理店を買収。社長就任。大赤字で、給与を上げない話をするともめた。1994に年に小額ながら黒字に転換しボーナスで還元した。これを機に、社員が石田氏を信用し始め、頑張って働き始めてくれたそうです。留意したことは、コミュニケーション、リーダーシップ、フェアネス(公平性)、トラスト(信頼・信用)。




事例②として、1584年~1586年、日本から最初の外交使節としてポルトガル、スペイン、バチカンを訪れた幼い4人の少年(天正遣欧少年使節)の例が挙がり、彼らは歴史的背景により、出る時はもてはやされたが、帰る時は鎖国の時代で苦しんだそうです。

石田さん自らこの4人の少年について調べだしました。これはたまたま働いていたAlcala de Henareslという町にこの4人が複数回立ち止まり、それを知った石田さんの心を奪い、研究しだしたそうです。すると地元の方々が喜んでくれて、一緒に調べてくれることになりました。このことを通じ、地元の人との交流が自然と生まれ、ますますスペインが好きになることにつながりました。留意したことは、地元の歴史や文化に興味や関心が大切。それを示すことによって、人と人とのつながりになる。(今回は山口が初めてだったそうですが、ザビエルと山口との関係がご興味があり、午前中と昼の講演の合間をぬってザビエル関連スポットを巡りました。)


 

それでは、グローバル人材になる秘訣とは何でしょうか。
・日本人て素晴らしい。日本の歴史や文化に誇りを持ちましょう。
・「言わない」は「考えていない」。欧米ではともかく自分の意見などを言わないとだめだ。
・異文化はおもしろい。事例②を見てください。
・正直であれば友達ができる。事例①
・相手の目を見て話そう。
・伝わってこそ意味がある。
・特技を持っていると強い。
日本人、山口県民としてのアイデンティティが一番大切だそうです。言葉は中身を伝えるためのツールだが、伝わってこそ意味があり、英語が出来ないとダメ。日本語、英語が出来て、もう一つ外国語ができると良いそうです。
 

最後に、光陰矢のごとし。あっという間に時間は過ぎてしまう。目標達成の管理をすることが大切。石田氏からのメッセージ。「もがき苦しめ」(多忙とストレスを楽しむ余裕が大切。)
 

最後の最後に質問タイムです!
① 9月にナバラ州立大学(パンプローナ)に行く学生より
経済的デモは地方でもある?
→「最近はあまりない。デモは管理されている。ストレス解消にデモに参加している人もいる。危ないところには近づかないように。」

② 田村助教より。
アルジェリアのテロ事件について
国家としてビジネスの拡大とセキュリティにどう対応しているか。
→「インテリジェンスというような組織はない。セキュリティコンサルタントは会社としてアドバイスをもらう」

住友商事株式会社では、イラクに行く時は社長決済が必要。そのような管理はされている。石田氏の世代は危なくても行く世代。若い人は変わってきている。リスクマネージメントは会社によって差がある。

③ シャルコフ教授より。
25才以下57%仕事がない。去年行って感じたのは、それ程気にしていない様子。日本人は国内にとどまるが、スペイン人は外に出て行く。文化の違いか?
→「ヨーロッパは国際的で外に出る。日本は単一民族国家。なかなか外に出ない。住友商事はなるべく外に出すようにしている。入社3年以内に外国人上司のもとで働かせるようにしている。」
 

90分たっぷりとスペインの生活・文化・風習、さらには、グローバル人材についてお話をいただきました。石田氏の実体験に基づいた話を聞いて、よりグローバル人材の必要性について理解が深まったのではないでしょうか。

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