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公開セミナー「北欧デザイン×名古屋ちょうちん」を開催しました

公開セミナー「北欧デザイン×名古屋ちょうちん~伝統工芸とデザインの融合による地域資源のブランド化について~」
日時:7月19日(金) 16:10~17:40
場所:山口県立大学 Y-ACT (D24教室)
 

2012年11月、名古屋の伝統工芸「名古屋提灯」と「北欧デザイン」のコラボレーションによる巨大提灯クリスマスツリーイルミネーションのイベントがアスナル金山で行われました。
伝統工芸と北欧デザインのコラボレーションによる、和と洋が融合したグローバルで魅力的なクリスマスツリーは注目を集めました。

今回は、イベントを企画・プロデュースした原田圭祐さんと、デザインを担当した大田舞さんをお招きし、公開セミナーを開催しました。行政、民間、学生など、合わせて40数名の参加がありました。
 
<最初に原田氏が話をされました>

原田氏

アスナル金山は、一日に40万人もの人が利用する金山総合駅に隣接した、多くの人が集まる商業施設です。

金山総合駅

この企画の話は2012年4月に頂いたとのことで、原田氏は、ただのクリスマスイルミネーションでは面白くない、ユニークなクリスマスイルミネーションにしたいと思ったそうです。そこでポイントとして考えたのが、以下の3点です。

    1.クリスマス 2.コラボレーション 3.新しい価値の創造

見た事もない新しいクリスマスイルミネーション、それも名古屋らしさを表現できるものを考える中で名古屋提灯を知り、6メートルのクリスマスツリーを提灯で作ったら面白い、またそこにデザインの力をプラスする事を思いついたそうです。この話を名古屋提灯の職人さんに持ちかけたところ、最初は絶句され、10秒後に「面白い!」の一言で、企画案がかたまりました。

次に誰にデザインを依頼するかなのですが、クリスマスと言えば、サンタクロース、サンタクロースと言えばフィンランド。そこで、知り合いでありフィンランドとの活動を長年行われている本学の国際文化学部文化創造学科の水谷教授に相談したところ、山口県立大学の卒業生でマリメッコのファッションデザイナーである、大田舞さんを紹介されたとのことです。

この企画を通して得た答えは、新しい価値を作って売っていこうとする時に、デザインの力が飛躍を生むというこが証明されたということです。デザインの力によって新しいイノベーションが生まれた事が、企画の成果だったとのことです。
 
 
<次に大田氏が話をされました>

大田氏

名古屋提灯×クリスマスのデザインの依頼がきたときに「面白い!」と思ったとのこと。また、この企画はフィンランドに住む日本人の大田氏が、日本の地域社会に貢献する初めての仕事でした。

大田氏がまず行ったことは、リサーチです。一般的なクリスマスツリーとはどんなものか?どんな試みやコンセプトが今までに作られているのか等を、本やインターネットなどを利用して様々な調査を行ったそうです。原田氏との打ち合わせは主にメールとスカイプを利用して行い、時差の関係でフィンランド時間の朝4時から始まることもあったそうです。実際に会ってやりとりできない状況にありながらも原田氏とは近い感覚を共有でき、順調に進んだそうです。

デザインのコンセプトは、フィンランドのクリスマスを象徴するものとして、雪と氷を表現しよう、色については、積雪のフィンランドの自然が光の関係で青く見え、とても美しいことから、青にしよう!と考えられたとのことです。

フィンランドの森1 フィンランドの森2


提灯は職人さんの手作業で作られるのですが、形状が円錐形のため、ゆがみやずれが出てしまうので、デザインをする上で、直線のものは難しく、雪の結晶をわざと少しずらしたりして工夫を凝らしました。また、型を取った紙をフィンランドに送ってもらい、それぞれの型ごとにデザインをするといった大変な作業でした。

様々な苦労をしてデザインした名古屋提灯クリスマスツリーですが、点灯式でハプニングがありました。連日の悪天候で現場の設営が大幅に遅れ、提灯職人さんに頑張ってもらい何とか点灯式に間に合ったのですが、急ピッチで仕上げた事もあり、翌日の朝、雨と強風で多くの提灯ツリーが破損してしまいました。その後2週間かけて作り直しの作業に入り無事完成に至りました。クリスマスを名古屋提灯で表現したこの企画は、面白いことに挑戦しようという沢山の方々の思いが形になり、日本の伝統工芸とフィンランドデザインの融合により今までにないクリスマスイルミネーションとなりました。

名古屋提灯クリスマスツリー

 
質疑応答では、以下のような質問に答えていただきました。
大田氏へ「デザインがでない時はどうするのか。」
→デザインは、自身から生まれるアイデアだけではなく、それに関係した様々な状況や、問題、要望等を上手くまとめることで生まれる。既成概念にとらわれない柔軟な考えで取り組めば自然にでてくると思う。
 
大田氏へ「山口にある地域資源で何かコラボレーションしたら面白いと思うものはあるか。」
→伝統工芸をビジネスにする上でネックになるのが予算。匠の技が高価すぎて手が出ない等あるので、今あるものをきちんと生かせるいいアイデアやデザインの力が大切。そのような観点から捉えれば、山口にも生かせる地域資源はあるのではないか。
 
原田氏へ「イベント企画で苦労することは何か。」
→スタートとゴールの間のプロセス。チームメンバーが共通言語(認識)を持つまでのプロセスが苦労を伴う。失敗はつきもので、Trial and Errorの繰り返し。何か起こった時にどう対応するか、その時の対応力が重要。また、ローカルとローカルのよさを生かすことも大切である。
 
原田氏へ「今回の海外と地域資源のコラボレーションで得た大きな実績は何か。」
→様々な苦労やハプニングはあったが、企画をやり通せたこと。デザインの力によって、地域資源に新しい価値を生み出す事が出来たことは大きな実績であった。
 
地域資源と海外のコラボレーションは、グローバル人材育成推進事業の、これからの大きなテーマの一つです。原田氏や大田氏の貴重なお話を参考にし、本学でも山口県を主体とした地域資源と海外のコラボレーションに力を入れて行きたいと思います。
 

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