桜の森アカデミー「在宅ケアマイスターコース」 -移動・移乗に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護-

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 7月9日(土)に生活支援技術の講義・演習科目のひとつである「移動・移乗に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護」を本学看護棟実習室で行いました。講師は、(一社)山口県介護福祉士会の芥川恵美子先生と上本拓也先生です。

 この講座では、こころとからだのしくみや移動・移乗の必要性を理解し、介護サービス利用者本人の力を活用した移動・移乗介護の技術を身につけます。

 午前の講座では、まずボディメカニクスのビデオを視聴し、介助者の頭・肘・手足・体幹の自然な動きや使い方を学習しました。その後、ボディメカニクスを意識しながら、ベッドから車いすに移乗するまでの介助を行いました。その際、利用者の不安を取り除くために声をかけながら行うことの重要性を学びました。


 午後からは、車いす・杖などの様々な福祉用具の種類とその活用方法を学んだ後、実際にそれを使って受講者が利用者・介助者それぞれの立場を体験しました。車いすでの移動では、エレベーターの乗降や段差などを乗り越える難しさや、後ろ向きで進む際の利用者の恐怖心も体験しました。


 移動・移乗は、利用者が他人に依存することなく自立した生活を維持していく一つの手段として大変重要です。またそのことによって、利用者が他者との交流を求めることができ、さらには集団の中で役割を果たすことにつながるということを、この講座を通して学ぶことができました。