COC事業セミナー「対馬がむすぶ山口・プサン・博多:ボーダー研究と異文化共存の実践ワークショップ」開催報告

 本学が推進している「地(知)の拠点整備事業」(COC事業)では、山口県の地域課題解決に向けて「やまぐち学」研究チームを構成し、山口県のインバウンド観光に関する研究を行っています。

 この研究の一環として3月24日(金)、「対馬がむすぶ山口・プサン・博多:ボーダー研究と異文化共存の実践ワークショップ」を開催しました。

 国と国、地域と地域の間の「境」は、古代から現代までヒト・モノ・情報の行き交う接点であり、新たな文化を生み出す拠点でもあります。
 今回のセミナーは、境界線に関わる諸課題を読み解くボーダー研究や、国境を越えて・見据えて行う国境ツアーの知見をもとに、今回新たに行った国境モニターツアー(リンク参照)から見える世界について考えるものです。

 基調講演では、ボストン大学から本学へのVisiting Professorであるセリグマン・アダム教授が、2017年2月に山口市徳地において1泊2日で行ったワークショップや、3月に参加した国境観光モニターツアーもふまえて、「違いをもってともに生きる:東アジア国境地域での新たなCEDARプログラム」と題して講義をされました。



 続いて、岩下明裕教授(九州大学アジア太平洋未来研究センター教授、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授、クロスアポイントメント)から、「ボーダーツーリズム:九州・山口から韓国・東北アジアを結ぶ」と題して、国境観光の意義や具体例、成果などについてお話しいただきました。

 ラウンドテーブルでは、下関・釜山・対馬への国境観光モニターツアーに参加した学生も登壇し、様々な角度から「ボーダーを越える」という意味について意見交換を行いました。

 山口・福岡をはじめ関西からも参加者があり、山口初の国境観光について、また、特に若者や市民が交流する中で世界観が広がるということについて確認することができました。