※以下の研究室紹介は、2007年7月22日(日)に開催された山口県立大学オープンキャンパス資料に掲載されたものです。

■研究室名 日本史研究室(3号館2階) ■教員名 伊藤幸司


■日本史研究室について
 日本史は、もはや日本列島のみを考察対象としては時代遅れです。少なくとも、日本列島が位置する東アジアの歴史的動向と関連づけて日本の歴史を考えていく必要があります。これが21世紀の日本史研究の姿です。国際文化学部文化創造学科に所属する日本史研究室では、おもに室町・戦国時代の日本の歴史を中心にゼミナールを展開しています。ゼミでは、日本中世史にかかわる研究書の輪読や史料読解のトレーニングをします。でも、時にはゼミで博物館やフィールドワークに出かけることもあります。最近では、九州国立博物館に行きましたし、夏休み中には熊野古道・高野山方面を巡見しました。詳細は、日本史研究室のWebSite(http://kohjizen.ypu.jp/)をご覧下さい。
 なお、日本史を担当する伊藤は、東アジアの視点から日本史を読み直す研究を精力的に行っています。だから、よく海外(といっても東アジア中心ですが…)へ踏査に出かけます。昨年も、6月に韓国・済州島、8月に中国・浙江省、11月に中国・山東省&フィリピン・マニラに出張しました。もちろん、日本国内の史料調査やフィールドワークも行っています。最近は、港町めぐりにはまっています。

○伊藤のおもな研究業績(著書に限る)
(単著)『中世日本の外交と禅宗』吉川弘文館、2002年
(共著)『日韓歴史共同研究報告書』第2分科篇、日韓歴史共同研究委員会、2005年
     『〈港町の世界史③〉港町に生きる』青木書店、2006年
     『海域アジア史研究入門』岩波書店、2007年刊行予定

itou01
「海東諸国総図」
15世紀に朝鮮王朝で作成された日本ガイドブック『海東諸国紀』に収載の日本地図。

■授業内容の紹介
○日本アジア交流史
 日本と東アジア諸国(中国・朝鮮・琉球など)との交流史について概説します。聖徳太子はホンマに隋と対等な外交関係を築いたのか?日本と外国の境界はどこか?倭寇をしていたのは日本人なのか?朝鮮王国は狡猾な倭人たちに騙され続けていたのか?等々について、歴史史料や教員の現地踏査の成果を紹介しながらお話しします。ハッキリ言って、高校までの教科書ではほとんど触れられていない事ばかりです。
itou02
『三綱行実』にみる倭寇の図。
これは、県立大学寺内文庫に所蔵されるとても貴重な資料です。

○歴史史料論
 日本史研究の基礎となる古文書や古記録を読めるように訓練をします。上級者になれば、ミミズが這いずったような「くずし字」も読めるようになれるかも知れません。素材とする史料は、山口の大名大内氏関係の文書などを取り上げています。読む素材は毎年替わります。
itou03
 上の写真は、応永16年(1409)に出された「島津久豊寄進状」といわれる文書です。読めますか?この講義を履修すれば読めるようになれるかも?ただし、保証は出来ませんが…。